最新記事
スポーツベッティング

「大谷翔平に賭けて大儲け」 海外で人気のスポーツ賭博...億単位を稼いで「勝ち組」になった米男性の告白

Good Odds for Retiring

2024年3月21日(木)15時18分
ダビド・ボードワン(「プロフェッサーMJ」主宰者、元大学教員)
海外で人気のスポーツ賭博

wavebreakmedia/Shutterstock

<スポーツの知識で勝負しても儲からなかったが、統計学の専門知識を活用して大儲け。大学教員をアーリーリタイアした男性が得た「教訓」>

私は高校時代、数学が得意科目だった。そして、もう1つ小さい頃から大好きだったのがスポーツだ。そんな私がスポーツ賭博に興味を持つのは、ごく自然な流れだった。

けれども大概のギャンブラーがそうであるように、最初はちっとも儲からなかった。自分が見た試合内容に基づいて賭けていたからだ。賭博で結果を出せるようになったのは、自分の数学の才能を生かすようになってからだった。

軌道に乗り始めたのは1999年のこと。20歳だった私は、登場し始めたばかりのオンラインスポーツ賭博のことを知った。調べてみると、賭博業者ごとのオッズ(配当倍率)の差を利用すればうまく儲けられることが分かった。いくつかの業者を使い、対戦する両チームの勝ちに賭けて、どちらが勝っても確実に儲けることが可能だったのだ。

この手法は3~4年はうまくいったが、今ではだいぶ難しくなった。賭博業者ごとのオッズ差が縮小したためだ。

私は大学と大学院で9年かけて統計学を学び、博士号を取得して大学教員になった。統計の専門知識はスポーツ賭博にも生きた。それぞれのチームが勝つ確率や個々の選手の成績を予測するために、数学的なモデルを作ったのだ。

大谷翔平の「ア・リーグMVP」獲得を見事に的中

これまでの人生で最も大きく儲けた賭けは、2021年に行ったものだった。私はその年、野球のMLB(米大リーグ)で大谷翔平がアメリカンリーグのMVP(最優秀選手)を獲得すると予想して、500ドルほど賭けていた。

MVP発表の日は、ドキドキして発表を待った。知ってのとおり、大谷は見事にMVPを獲得。おかげで私は1万5000ドルを手にできた。

スポーツ賭博以外の賭博にも挑戦してきた。08年に、一部のカジノ業者がライブ配信型のオンラインカジノを開始した。ディーラーがカードを切って配る様子がライブ配信されて、ユーザーはそれを見てブラックジャックやバカラなどのゲームをプレーする。

その頃、あるカジノ業者が普通よりもサイズの大きいカードを使っていることに気付いた。それが原因でカードがうまく切れていないケースがしばしばあった。

それに目を付けた私は、8枚、9枚、10枚先に出てくるカードを予測できた。おかげで大儲けできたが、1年半ほどすると業者が問題に気付いて修正してしまった。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

台湾の頼次期総統、20日の就任式で中国との「現状維

ワールド

イスラエル軍、ガザ北部で攻勢強化 米大統領補佐官が

ワールド

アングル:トランプ氏陣営、本選敗北に備え「異議申し

ビジネス

日本製鉄副会長が来週訪米、USスチール買収で働きか
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバいのか!?

  • 3

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイジェリアの少年」...経験した偏見と苦難、そして現在の夢

  • 4

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 5

    時速160キロで走行...制御失ったテスラが宙を舞い、4…

  • 6

    チャールズ英国王、自身の「不気味」な肖像画を見た…

  • 7

    日本とはどこが違う? 韓国ドラマのオリジナルサウン…

  • 8

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 9

    英供与車両から巨大な黒煙...ロシアのドローンが「貴…

  • 10

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 9

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 10

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 4

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中