ニュース速報

ワールド

日独が初の政府間協議、経済安保で連携 鉱物資源の確保など

2023年03月18日(土)19時44分

日本とドイツは18日、首相や関係閣僚が参加する政府間協議を初めて開き、供給網(サプライチェーン)の強化など経済安全保障で連携していくことで一致した。写真は儀じょう隊による栄誉礼を受けたドイツのショルツ首相(左)と岸田文雄首相。3月18日、東京の首相官邸で撮影(2023年 代表撮影/ロイター)

[東京 18日 ロイター] - 日本とドイツは18日、首相や関係閣僚が参加する政府間協議を初めて開き、供給網(サプライチェーン)の強化など経済安全保障で連携していくことで一致した。中国を名指しすることは避けつつ、鉱物資源など機微な物資の調達で特定の国に過度に依存しないよう協力を進める。

ショルツ首相と共同会見した岸田文雄首相は、「経済的威圧、国家主導の不正な技術獲得の動きや非市場的政策・慣行に対抗するため協力していくことを確認した」と説明。また、「不透明、不公正な開発金融に対する懸念を共有」したとし、国際的な債務枠組みの改善に向けて協力していくことを確認したと述べた。

両政府は防衛協力を強化することでも一致した。ドイツ軍がインド太平洋地域にさらに展開し、自衛隊との共同訓練や部隊交流などを増やす。共同で活動しやすくなるよう法的枠組みの整備を進めるほか、防衛装備や技術でも協力を深める。

さらに両国は、ロシアによるウクライナ侵攻を最も強い言葉で非難した。ショルツ首相は、国際刑事裁判所(ICC)が17日に戦争犯罪の容疑でプーチン大統領に逮捕状を出したことについて、「ICCは国際条約を通じて権限を与えられた重要な組織だ」と指摘。岸田首相は「捜査の進展を重大な関心を持って引き続き注視していきたい」と語った。

政府間協議に先立ち、両国は財務相会談も実施。鈴木俊一、リントナー両財務相は経済安保や途上国の債務問題など国際社会が抱える課題にどう対処していくか意見交換する一方、信用不安で揺れる金融市場や経済に与える影響を注視する考えを共有した。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ

ニュース速報

ビジネス

クレディ・スイスAT1債の無価値化、法的に正当=ス

ワールド

中国による台湾侵攻の差し迫った脅威ない=米空軍長官

ワールド

スウェーデン中銀、タカ派のオルソン副総裁が退任へ

ワールド

ウクライナ侵略の対応、主導する決意示せた=現地訪問

MAGAZINE

特集:グローバル企業に学ぶSDGs

2023年3月21日/2023年3月28日号(3/14発売)

ダイキン、P&G、AKQA、ドコノミー......。「持続可能な開発目標」の達成を経営に生かす

メールマガジンのご登録はこちらから。

人気ランキング

  • 1

    女性支援団体Colaboの会計に不正はなし

  • 2

    大事な部分を「羽根」で隠しただけ...米若手女優、ほぼ丸見えドレスに「悪趣味」の声

  • 3

    老人自ら死を選択する映画『PLAN 75』で考えたこと

  • 4

    ニシキヘビ、子ポッサムの前で母を絞め殺し捕食 豪

  • 5

    プーチンの居場所は、愛人と暮らす森の中の「金ピカ…

  • 6

    「そんなに透けてていいの?」「裸同然?」、シース…

  • 7

    プーチン「専用列車」の写真を撮影・投稿してしまっ…

  • 8

    「この世のものとは...」 シースルードレスだらけの…

  • 9

    幻の音源も収録された、大滝詠一の新作ノベルティ作…

  • 10

    中国が示すウクライナ停戦案に隠された「罠」と、習…

  • 1

    大事な部分を「羽根」で隠しただけ...米若手女優、ほぼ丸見えドレスに「悪趣味」の声

  • 2

    【悲惨動画3選】素人ロシア兵の死にざま──とうとう長い棒1本で前線へ<他>

  • 3

    「この世のものとは...」 シースルードレスだらけの会場で、ひときわ輝いた米歌手シアラ

  • 4

    女性支援団体Colaboの会計に不正はなし

  • 5

    プーチンの居場所は、愛人と暮らす森の中の「金ピカ…

  • 6

    事故多発地帯に幽霊? ドラレコがとらえた白い影...…

  • 7

    復帰した「世界一のモデル」 ノーブラ、Tバック、シ…

  • 8

    「ベッドでやれ!」 賑わうビーチで我慢できなくなっ…

  • 9

    「セクシー過ぎる?」お騒がせ女優エミリー・ラタコ…

  • 10

    少女は熊に9年間拉致され、人間性を失った...... 「人…

  • 1

    大事な部分を「羽根」で隠しただけ...米若手女優、ほぼ丸見えドレスに「悪趣味」の声

  • 2

    推定「Zカップ」の人工乳房を着けて授業をした高校教師、大揉めの末に休職

  • 3

    バフムト前線の兵士の寿命はたった「4時間」──アメリカ人義勇兵が証言

  • 4

    訪日韓国人急増、「いくら安くても日本に行かない」…

  • 5

    「ベッドでやれ!」 賑わうビーチで我慢できなくなっ…

  • 6

    【写真6枚】屋根裏に「謎の住居」を発見...その中に…

  • 7

    これだけは絶対にやってはいけない 稲盛和夫が断言…

  • 8

    1247万回再生でも利益はたった328円 YouTuberが稼げ…

  • 9

    ざわつくスタバの駐車場、車の周りに人だかり 出て…

  • 10

    年金は何歳から受給するのが正解? 早死にしたら損だ…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story