ニュース速報
ワールド

米、ファーウェイ向け半導体輸出許可取り消し インテルなど=関係筋

2024年05月08日(水)14時40分

5月7日、米商務省は中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)向けに米企業が半導体などの製品を供給するための輸出許可を取り消したと発表した。写真は上海の同社店舗前で2023年9月撮影(2024年 ロイター/Aly Song)

Alexandra Alper David Shepardson

[ワシントン/シンガポール 7日 ロイター] - 複数の関係筋によると、米商務省は7日、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)向けにインテルやクアルコムなどの米企業が半導体製品を供給するための輸出許可を取り消した。

幾つかのサプライヤーはこの日に輸出許可が即時取り消されたとの通知を受け取ったという。

商務省は7日、「ファーウェイ向けの特定の輸出許可を取り消した」と発表したが、取り消し対象となった企業名は伏せていた。

許可取り消しは、現在もインテルの半導体に依存しているファーウェイに打撃を与え、同社と取引のある米国のサプライヤーにも影響する可能性がある。

ファーウェイは先月、インテルの新型プロセッサを搭載した初の人工知能(AI)対応ノートパソコンを発表し、野党共和党議員らがインテルの半導体をファーウェイに売却するのを許していると強く反発。

米議会では、ファーウェイに対してより厳しい行動を取るようバイデン政権に求める共和党中国タカ派の圧力が強まっていた。

共和党のエリス・ステファニック議員は「今回の措置は、米国の国家安全保障を強化し、イノベーションを保護し、中国が技術を進歩させる能力を低下させるだろう」と述べた。

インテルの広報担当者はコメントを拒否。同じくファーウェイに半導体を供給しているクアルコムはコメント要請に応じず、ファーウェイも取材に応じていない。

米政府は2019年、安全保障上の脅威を理由としてファーウェイを製品輸出制限対象企業に加えたが、それ以降も一部製品の輸出は認められてきた。

専門家は、こうした輸出許可がファーウェイの復活に貢献していると指摘。ファーウェイは昨年8月、同じく米国の規制下にある中国の半導体メーカーSMICが製造した高性能チップを搭載した新型スマートフォンを公開、業界に衝撃を与えた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米・イランが間接協議、域内情勢のエスカレーション回

ワールド

ベトナム共産党、国家主席にラム公安相指名 国会議長

ワールド

サウジ皇太子と米大統領補佐官、二国間協定やガザ問題

ワールド

ジョージア「スパイ法案」、大統領が拒否権発動
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の「ロイヤル大変貌」が話題に

  • 3

    「裸に安全ピンだけ」の衝撃...マイリー・サイラスの過激衣装にネット騒然

  • 4

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 5

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 6

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 7

    「すごく恥ずかしい...」オリヴィア・ロドリゴ、ライ…

  • 8

    時速160キロで走行...制御失ったテスラが宙を舞い、4…

  • 9

    日本とはどこが違う? 韓国ドラマのオリジナルサウン…

  • 10

    中国の文化人・エリート層が「自由と文化」を求め日…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 3

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 6

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 9

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中