トルコ中銀、インフレ予想引き上げ 引き締めスタンス維持
5月9日、トルコ中央銀行は四半期インフレ報告を公表し、2024年末の消費者物価指数(CPI)上昇率の中間値の予想を前回の36%から38%に引き上げた。写真はリラ紙幣。イスタンブールで2015年8月撮影(2024年 ロイター/Murad Sezer)
Nevzat Devranoglu Ece Toksabay Huseyin Hayatsever
[アンカラ 9日 ロイター] - トルコ中央銀行は9日、四半期インフレ報告を公表し、2024年末の消費者物価指数(CPI)上昇率の中間値の予想を前回の36%から38%に引き上げた。
カラハン総裁は金融引き締めスタンスを維持し、インフレの長期的な悪化を防ぐと表明。インフレ率は今月ピークに達し、その後ディスインフレ傾向が定着するとの見通しを示した。
4月のCPI上昇率は前年同月比69.8%だった。
中銀は25年末のCPI上昇率予測を14%で据え置いた。26年末の予測は9%。
カラハン氏は、インフレが大幅に悪化した場合は金融政策をさらに引き締めると改めて表明。ただアナリストは、1年近くにわたる積極的な引き締めサイクルが終了した可能性が高いと指摘している。
同氏は、先行指標によると、内需は第1・四半期との比較で鈍化傾向にあり、利上げサイクルが今年後半にさらに需要を抑制すると予想。
基調的なインフレ率は低下しているが、前回のインフレ報告で予測した水準を依然上回っていると述べた。